宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/10/15 09:53 太陽風の速度がとても遅くなっていて(320km/秒)、磁気圏はとても静かです。太陽活動も静かです。
2005/10/16 14:42 太陽風は速度がやや上昇していますが、まだ低速(360km/秒)です。小規模なオーロラ活動が発生しそうです。
2005/10/17 12:21 太陽風磁場が南向きを続けていて、オーロラがやや活動的になっています。今夜は小さな月食が見られます。
2005/10/18 11:49 太陽風の速度は350km/秒へ下がりました。南向き磁場のためオーロラはやや活発でした。
2005/10/19 10:48 太陽風は穏やかです(速度360km/秒)。小規模のオーロラ活動は見られています。
最新のニュース

2005/10/20 12:56 更新
太陽風はやや遅く、穏やかですが、南向き磁場のためにオーロラ活動は見られています。

担当 篠原

太陽風は穏やかな状態で安定しています。
速度は370km/秒でやや遅め。磁場強度も5nTと普通のレベルでほぼ安定しています。
磁気圏への影響を決める、磁場の南北成分を見ると、
弱い南向き(-3nT前後)が今日の図の前半部分に見られています。
この影響でしょう、シベリアの磁場データを見ると、今日もやや活発な変化が観測されています。
昨夜の変化では、-500nTくらい下がっています。
この3日間、比較的似たような太陽風が続いていた(速度やや遅めで、弱い南向き磁場)事もあり、
同じ変化が3回繰り返す様に現れています。

太陽風はこのまま穏やかな状態が続きそうです。
SOHO EIT284の太陽面の中心からやや北(上側)に見える、
小さなコロナホールが地球にいくらかの影響を及ぼす可能性がある程度です。
明日、明後日くらいに小規模な太陽風の乱れが発生するかもしれません。

また、同じくSOHO EIT284の太陽写真の、
中心からやや左下にももう少し大きめのコロナホールが見えています。
こちらは4〜5日後くらいに地球に影響が及ぶ位置に来ます。
こちらのほうはしっかり見えていますので、太陽風にもはっきりと変化がみえるかもしれません。
それでも、小規模の乱れにとどまるでしょう。

太陽のフレア活動もとても静かです。
X線のグラフは全く変化が無く、いまやAクラスのレベルすら切ってしまいそうな気配です。
太陽黒点は中心に小さく1個見えているだけです。
太陽も穏やかな状態が続くでしょう。



シベリアのオーロラ帯の磁場データ。3日分のデータを示しています。右端の3分の1が昨日のデータです。
(c) NICT


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。