宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/10/13 11:23 太陽風は400km/秒で、通常の速度に下がっています。磁気圏はとても穏やかです。
2005/10/14 11:31 太陽風の速度は通常レベル(380km/秒)です。小規模のオーロラ活動が見られています。
2005/10/15 09:53 太陽風の速度がとても遅くなっていて(320km/秒)、磁気圏はとても静かです。太陽活動も静かです。
2005/10/16 14:42 太陽風は速度がやや上昇していますが、まだ低速(360km/秒)です。小規模なオーロラ活動が発生しそうです。
2005/10/17 12:21 太陽風磁場が南向きを続けていて、オーロラがやや活動的になっています。今夜は小さな月食が見られます。
最新のニュース

2005/10/18 11:49 更新
太陽風の速度は350km/秒へ下がりました。南向き磁場のためオーロラはやや活発でした。

担当 篠原

昨夜の月食はいかがでしたか?
欠ける量が小さいので、どう見えるのか心配でしたが、肉眼でもはっきり分かるほどに欠けて見えました。
あっという間の出来事で、うっかり見逃してしまいそうでした。

太陽風の速度は、予想通り低下に転じ、350km/秒まで下がっています。
だいぶ遅くなっています。
磁場強度は5nTと普通の強さ。
南北成分は南を向いたり、北を向いたり、ゆったりと変化しています。
この影響で、オーロラ活動も太陽風が低速ながらやや活発に活動しているようです。
シベリアの磁場データを見ると、最大で-600nTの変化が見えています。
AE指数では800nT程度の変化が見えていたのではないでしょうか。

シベリアの磁場データでは、昨日、一昨日と、間をあけて活動が大きく見えています。
時刻としては、世界時で8時頃から20時頃にかけてでしょうか。
この頃がこれらの観測点の夜にあたるためです。
地球全体のオーロラ活動を知ろうとすると、シベリア以外に、
ヨーロッパや北米のデータを見る事も必要となります。
AE指数はこれら広く分布した観測点のデータから作成されているのです。

太陽風の速度が下がりましたので、今後のオーロラ活動は小さなものとなるでしょう。
SOHO EIT284の太陽写真を見ると、中心からやや北(上)に小さなコロナホールが見えます。
小さなものですので、たいした影響は見られないでしょう。
位置的には、3日後の21日頃に地球へ影響が及ぶことになります。
今回の変化同様、速度がやや高くなる程度だと思われます。

太陽のフレア活動は現在もとても静かです。
X線のグラフには全く変化が見られません。
黒点も815群がひとつ見えているだけです。



シベリアのオーロラ帯の磁場データ。3日分のデータを示しています。右端の3分の1が昨日のデータです。
(c) NICT


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。