宇宙天気 2006/ 9/27

宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ

27日周期 (NICT)

短期・太陽風・電子

太陽黒点 (SOHO)

太陽X線 (GOES)

活動領域 (NASA)

EIT284 (SOHO)

EIT195 (SOHO)

情報ページ

Space Environment Center

これまでの経過 (過去のニュースの全リスト): 2006/ 9/22 15:30　太陽風の速度は320km/秒とかなり低速になっています。明日くらいから高速風が到来するでしょう。; 2006/ 9/23 17:56　太陽風はとても低速です(300km/秒)。910黒点群が小さなフレア活動を続けています。間もなく高速太陽風が来るでしょう。; 2006/ 9/24 13:43　高速太陽風が始まりつつあります。速度は550km/秒に上昇。活発なオーロラ活動も発生しています。; 2006/ 9/25 10:06　太陽風の速度は650km/秒とかなり高速です。オーロラ活動も活発に見られています。; 2006/ 9/26 11:20　高速風は後半に入って、速度はゆっくりと下がっています(500km/秒)。太陽は黒点が見られなくなっています。; 最新のニュース

2006/ 9/27 13:43　更新
太陽風の速度は下がり、地球は高速風帯を抜け出しつつあります。

担当　篠原

昨日より、太陽風の速度は引き続き下がり続け、
27日6時(世界時26日21時)頃に500km/秒を切り、現在は460km/秒付近にまで下がっています。
磁場強度は4〜3nTとやや弱めです。
地球は高速風領域から抜け出しつつあると考えてよいでしょう。

太陽風磁場の南北成分は-2nTくらいの小幅の南向きになったりしています。
速度が下がっていることもあり、小さなオーロラ活動が発生していた様です。
AE指数を見ると、300nTくらいの弱い変化が見られています。

太陽風の速度は更に下がって、通常レベルに戻り、
穏やかな日が3日ほど続くと思われます。
SOHO EIT284の太陽写真を見ると、コロナホールが太陽の中心を過ぎ、
西半球側に入って来ています。
ここから飛び出している高速太陽風は、3〜4日後(9月30日〜10月1日)くらいに地球にやって来そうです。
前周期は、それほど大きな高速風帯にはなりませんでしたが、
最高速は600km/秒に達していますし、4日間ほど活発なオーロラ活動も見られました。

放射線帯の高エネルギー電子の増加は止まりました。
やや多めではありますが、警戒ライン(10の4乗)には達しませんでした。
この後は、ゆっくりと減少して行きます。

太陽は黒点は見られず、フレア活動も無く、穏やかな状態です。
26日12時(世界時26日3時)くらいから、CME(太陽ガスの放出現象)が発生していますが、
太陽面では対応する変動は見られず、恐らく太陽の反対側で発生した現象だと考えられます。
その場合、地球への影響はありません。

SOHO LASCO C3カメラが捉えた、9月26日12時(世界時26日3時)のCME(太陽ガスの放出現象)。
(c) ESA & NASA