宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
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LASCO C3 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 8/23 12:32 磁気圏の活動がやや活発になりました。
2006/ 8/24 14:18 太陽風の速度は通常状態に戻っています。磁気圏は静穏です。
2006/ 8/25 12:00 太陽風の速度は更に下がりつつあります(370km/秒)。コロナホールが太陽の中心に見えています。
2006/ 8/26 11:45 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。明日より、高速風がやって来るでしょう。
2006/ 8/27 11:58 これからコロナホールによる高速風が来ます。905黒点群がC2.5の小規模フレアを起こしました。
最新のニュース

2006/ 8/28 10:35 更新
コロナホールによる高速の太陽風がやって来ました。現在、速度は600km/秒になっていて、活発な磁気圏活動も見られています。

担当 篠原

コロナホールによる高速の太陽風が始まりました。
ACE衛星の観測によると、27日18時(世界時27日9時)に、
太陽風磁場のセクター境界が来て、磁場のおおまかな方向が、
「太陽から地球向き」から「地球から太陽向き」に切り替わりました。
同時に、磁場強度も一気に13nTくらいに強まりました。

こうなると、いよいよ高速風の到来です。
2時間半後の27日20時半(世界時27日11時半)に、
速度が450km/秒に一段上がったのを合図にして、
速度はどんどん上昇を続け、28日7時(世界時27日22時)頃に600km/秒に達しました。
速度が上昇している間、磁場強度は15〜20nTと強い状態で推移しました。
南北成分は、前半が比較的南寄り、後半はやや北寄りという印象です。

AE指数を見ると、700nTくらいの活発なオーロラ活動が、
速度上昇の間ずっと続いていたことが分かります。
ちょうど開始にあたる、日本時間27日19時(世界時27日10時)頃のオーロラの様子を、
アラスカのライブカメラがとらえていました。
動画にして紹介します。
日本ではまだまだ残暑が厳しいですが、極北の空は暗闇を取り戻しつつあります。

AE指数の変動は、後半に向かうにつれ500nTくらいに弱まっています。
磁場の南北成分が北寄りになったことと関係しているのでしょう。

現在の太陽風は、速度が600km/秒と高速の状態です。
磁場強度は下がって来ましたが、10nTとまだ強く、
南寄りに変わって、活発な磁気圏活動をもたらす可能性があります。
磁場強度は下がり始めているので、速度が更に大きく上昇するということはなさそうです。
27日周期の図によると、前周期とほぼ同じタイミングで高速風が到来しています。
規模が前回と同様ならば、30日くらいまで高速風が続くでしょう。

太陽では、905黒点群が小さいフレア活動を続けています。
X線の動画をみると、小さなまたたきが度々発生しています。
規模に大きな変化はありませんが、活発な動きをしているので、
Cクラスの小規模フレアくらいを発生させるかもしれません。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。28日10時 (世界時28日1時)。
(c) NOAA/SEC


アラスカライブカメラによるオーロラ。現地時間27日2時半(日本時間27日19時半、世界時27日10時半)
(c) NICT/SALMON


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。