宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 7/26 12:29 太陽風速度は低速を維持しています。弱いオーロラ嵐が発生しています。
2006/ 7/27 16:55 太陽風速度が減少に転じました。
2006/ 7/28 17:52 高速太陽風が到達し、弱い磁気嵐が発生しています。
2006/ 7/29 22:22 高速風は速度を下げ(500km/秒)、磁気嵐などは終息に向かっています。
2006/ 7/30 16:00 太陽風の速度は450km/秒に下がっています。磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/ 7/31 13:15 更新
太陽風は通常の速度です(400km/秒)。太陽風の磁場強度が強まっており、これから高速風が始まりそうです。

担当 篠原

コロナホールによる、高速太陽風が間もなくやってくる様です。
ACE衛星の観測によると、太陽風の磁場強度が31日7時(世界時30日22時)頃から増加を始め、
通常レベルの5nTから10nTへ強まっています。
この様な変化は、コロナホールによる回帰性の高速風の始まりでよく見られます。

SOHO EIT284の写真が更新されていないので、GOESのX線写真を強調処理して、
コロナホールの位置を見ます。
すると、太陽の西側(右側)半分くらいのところに達しており、そろそろ高速風が始まってもよい頃です。

27日周期の図を見ると、前周期は半日ほどかけて650km/秒程度まで速度が上昇し、
高速風は3日ほど続きました。
今回も、同程度の高速風帯が見られるのではないでしょうか。

太陽風の磁場強度が強まっているため、南北成分が大きく南を向き、磁気圏活動を強める可能性が出ています。
ACEの図の最新の部分でも、-5nTの大きめの南向きになっています。
南寄りの傾向が続くと、今後の速度上昇に伴って、磁気圏活動が一気に活発化する可能性があります。
オーロラ活動が活発になり、磁気嵐が発生したりします。
これから明日、明後日にかけて注意が必要でしょう。

昨日より現在までは、太陽風は通常レベルの速度(400km/秒)でした。
磁場の南北成分はほとんど0nTで、磁気圏は概ね静穏でした。

太陽のフレア活動も静穏です。
黒点群は901黒点群と、その左下に新しく902黒点群ができています。
どちらも小さく、フレア活動はほとんど見られません。
引き続き穏やかな状態が続くでしょう。



GOES衛星のX線カメラで撮影した太陽の様子。コロナホールを見るために強調処理をしている。31日13時 (世界時30日04時)。
(c) NOAA/SEC


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。