宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/ 4/21 12:45 太陽風は400km/秒で、磁気圏は穏やかです。コロナホールの影響は現れていません。
2006/ 4/22 11:27 太陽風の速度が上昇しています(500km/秒)。南向き磁場の影響で、これから磁気圏が乱れそうです。
2006/ 4/23 09:05 高速風と南向き磁場の影響で、磁気圏活動が活発になりました。高速太陽風は続いています。
2006/ 4/24 12:49 太陽風は速度をゆっくりと下げています(480km/秒)。磁気圏は概ね静穏です。
2006/ 4/25 11:17 太陽風は速度が通常レベルに下がりました。875黒点群が大きな姿を見せています。
最新のニュース

2006/ 4/26 10:28 更新
875黒点群の小規模フレアにより、CMEが発生しています。地球への影響はありません。

担当 篠原

875黒点群に続いて、876黒点群が姿を現してきました。
2つを合わせると、かなり大きな黒点活動となっているように見えます。

875黒点群は25日15時(世界時25日6時)にC1の小規模フレアを起こしています。
発生時間の長い長時間型のフレアで、これに伴ってCME(太陽ガスの放出現象)が発生してます。
X線強度としては小さなフレアだったわりに、派手なCMEを飛ばしています。
動画を掲載していますので、ご覧下さい(久しぶりの動画掲載です)。
875黒点群はまだ太陽の端の方にあり、
飛び出した太陽ガスも地球に対して横方向に向かっています。
従って、地球への影響は無いだろうと考えられます。

875と876黒点群は、SOHO EIT284の写真ではとても明るく輝いて見えています。
GOES衛星によるX線の動画を見ていると、小さな活動を頻繁に続けています。
黒点群の磁場構造は複雑さを増しているとのことで、
蓄えているエネルギーが大きくなっている様です。
今後、中規模フレアなどを発生させる可能性があり、しばらく注目する必要があります。
また、太陽の中心に移動して来た頃にCMEを起こすと、地球へも影響が及びます。

太陽風は速度が400km/秒でほぼ安定しています。
磁場強度も4nTで、その前日の状況とほとんど同じです。
南北成分が南を向くと、小規模のオーロラ活動が発生しています。
速度、磁場強度ともに大したことはないため、AE指数の変動も小さなものです。

現状では今後の擾乱に繋がる要因は無く、5〜6日近く穏やかな状態が続きそうです。



SOHO LASCO C3カメラによる、4月25日のCME(太陽ガスの放出現象)。東側に向かって飛び出しています。
(c) ESA & NASA


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT


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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。