宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 7/ 4 10:06 太陽風速度は低下して、通常の速度に近づいています(450km/秒)。太陽面で黒点群が増加してとてもにぎやかです。
2005/ 7/ 5 10:23 黒点群がとても多くなっていますが、目立ったフレアは発生していません。太陽風、磁気圏は静穏です。
2005/ 7/ 6 10:13 C1の小規模フレアによりCMEが発生しています。黒点群が9個に増えました。太陽風、磁気圏は静穏です。
2005/ 7/ 7 12:54 太陽風の速度は遅く、磁気圏も穏やかです。明日、CMEの影響で太陽風に乱れが発生する可能性があります。
2005/ 7/ 8 11:18 これから、太陽風に乱れが発生して、磁気圏が活動的になる可能性があります。また、中規模フレアが発生し、CMEも観測されています。
最新のニュース

2005/ 7/ 9 15:44 更新
太陽風磁場が強まっています。南向きが強まって、磁気圏が活動的になる可能性があります。

担当 篠原

昨日の昼以降、太陽風に乱れが発生するかもしれないとお知らせしていましたが、
何も影響は見られないまま、穏やかな太陽風が続いていました。
このため、磁気圏も穏やかな状態が続いています。

そして、今朝、9日10時(世界時9日1時)になって、太陽風に変化が見られています。
速度が、320km/秒から350km/秒にわずかですが上昇し、
密度が5個/cm^3から10個/cm^3に上がっています。
あるいは、昨日来るかもしれないと書いていたCMEの影響がこの時間になってやって来たのかもしれません。
興味深い変化は、太陽風磁場の変化です。
それまで5nTと普通の強さだったのですが、緩やかに上昇を続け、現在は15nTに達しています。
南北成分は、初めは0付近でしたが、ここへ来て南へ大きく振れています。
現在は-8nT程度です。

もし、今後更に南向きが強まったり、このまま長時間続くと、
低速度とはいえ磁気圏活動が活発になりそうです。
オーロラの活動度が上がったり、弱いでしょうが、磁気嵐的な乱れが発生するかもしれません。
しばらく、太陽風磁場の変化に注意する必要があります。

さて、7日から8日にかけて発生した、フィラメント消失と中規模フレアによる2つのCMEの影響が、
明日、10日の未明からお昼にかけて、地球に及ぶ事になりそうです。
今度のCMEは太陽の中心付近で発生していますので、太陽風に乱れが発生するのは間違いないでしょう。

また、今日、9日1時(世界時8日16時)にも、
フィラメント消失の様な変化がSOHO EIT195カメラで観測されています。
まだ、LASCO C2, C3の太陽写真が届いていないため、
CMEの発生など詳しい状況は分かりませんでした。
明日のニュースでは、さらに詳しくお知らせする事ができると思います。

黒点数は、一時の迫力は無くなってきました。
それでも786黒点群はいまだ規模を保っており、引き続き中規模フレア程度の注意は必要です。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版)
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( [email protected] )宛てお知らせ下さい。